用戶:Smallpei/沙盒16

JR西日本227系電車
(0番台)
概覽
製造川崎重工車輛公司
近畿車輛
車輛總數276
製造年份2014年 -
主要用戶 西日本旅客鐵道
技術數據
列車編組2至3卡
車輛長度19,570 mm(先頭車両)
19,500mm
車輛重量40.2 t(クモハ227形)
40.5 t / 40.6t[# 1](クモハ226形)
37.1 t(モハ226形)t
編組重量117.8 t / 117.9 t[# 1](3両編成)
80.7 t / 80.8 t[# 1](2両編成)t
軌距1,067mm
車體材質不鏽鋼
(前頭部のみ碳鋼
車輛載客量133名(クモハ227形)
126名(クモハ226形)
149名(モハ226形)
編組載客量408名(3両編成)
259名(2両編成)
營運速度110km/h
設計最高速度120km/h
起動加速度2.5
常用減速度3.9
緊急減速度3.9 km/h/s[# 2] / 4.4 [# 3]
供電制式1,500V直流電(高架電纜
傳動方式鼓形齒聯軸器驅動方式
牽引電動機鼠籠式電動機 (WMT106A)
傳動比1:6.53
控制裝置2レベル絕緣柵雙極電晶體半導體器件變頻器
制動方式電気指令式日語電気指令式ブレーキ直通日語直通ブレーキ再生制動純電気式日語純電気ブレーキ〕・抑速日語抑速ブレーキ鐵路制動駐車日語留置ブレーキブレーキ付き)
安全防護系統自動列車停止裝置EB日語緊急列車停止装置TE裝置日語緊急列車防護装置
出典:[1]
腳註:
  1. ^ 1.0 1.1 1.2 塗油裝置付き
  2. ^ 110 km/h時
  3. ^ 120 km/h時

227系電車西日本旅客鐵道(JR西日本)的直流近郊形電車日語近郊形車両[2]

概要

2014年平成26年)時點で広島支社日語西日本旅客鉄道広島支社が保有していた電車は、いずれも日本國有鐵道(國鉄)時代に製造された車両であり、従來は近畿地方圏(都市網絡)への新車投入で捻出された、比較的若い車両などを転用して置き換えが行われてきた。しかし、経年35年以上の車両が大半を占めるなど老朽化や設備の陳腐化が進み、老朽車両の取り換えが急務とされていた[3]。これを受けて、2013年(平成25年)3月に発表された「中期経営計畫2017」で、広島都市圏(広島シティネットワーク日語広島シティネットワークなど)への新型車両の投入と自動列車停止裝置の導入が記されていた[4]

これらの狀況に鑑み、JR西日本225系電力動車組などで採用された安全性向上設計を盛り込み、より安全性の高い保安裝置や伝送技術の発達などの新技術を積極的に採用した広島エリア向け新型車両として開発されたのが本系列である[3]。広島地區の在來線に新型電車[注 1]が投入されるのはJR発足以降初めてで[5]、國鉄時代から通算しても日本國鐵115系電力動車組以來32年ぶり[6][7]。そして、2015年3月14日のダイヤ改正により広島地區の在來線で運行を開始した。広島地區向けに投入された車両には「Red Wing(レッド ウィング)」という車両愛稱が付けられている[8][注 2]

2両編成と3両編成があり、この2タイプの編成を併合・分割することで最大8両まで編成を自在に構成し、旅客の需要に柔軟に対応できる[3]。原則として従來形式との併結運用は行わない[9]

2015年9月29日に「「JRシティネットワーク広島日語広島シティネットワーク」のブランディング(227系電車と路線記號カラーデザイン)」として、2015年度好設計獎(移動用機器・設備部門)を受賞している[10][11][注 3]。広島地區の列車は、すべて2019年春のダイヤ改正で定期列車を227系に統一した。

また、2019年春のダイヤ改正より1000番台和歌山線櫻井線および紀勢本線の一部に投入され、運行開始した。

構造

JR西日本が所有する225系や521系3次車日語JR西日本521系電車で採用された安全性向上のための構造を積極的に取り入れた車両となっており、車內設備や旅客サービスを改善している[3]

なお、本文中にある、車両の部位を示す「前位」は岡山寄り、「後位」は下関・あき亀山寄りを示す。

車體

車體長は19,570/19,500mm(先頭車/中間車)、車體幅は2,950mm、20m級車體に片側3箇所の両開き扉という、近郊形としてはオーソドックスな構成である[12]。ホームドア設置を考慮して単編成時および複數編成連結時にかかわらずドア位置が同一となるよう、連結面-車端出入り口寸法および全長を先頭車・中間車で共通化させている[12]。材質は不鏽鋼 (SUS301, SUS304) を使用し、JR西日本321系電力動車組から採用されているスポット溶接とレーザ連続との溶接構造を採用している[13][12]。ただし、運転台部分は碳鋼製である[12]

2005年(平成17年)4月25日に発生したJR福知山線出軌事故を受け、列車が衝突した際に駕駛艙周りに比べて相対的に強度を低くした先頭上部が先につぶれることで力を上方へ逃がし、乘客への衝撃と客室の変形を抑える構造(クラッシャブルゾーン日語クラッシャブルゾーンともえ投げ日語巴投方式)を225系・521系3次車に引き続いて採用している[12]。このほかにも床・側板・屋根の接合を強固にし、側面衝突やオフセット衝突に対しても変形を少なくする設計となっている[12]。2編成もしくは3編成連結しての運用も考慮し、常時貫通タイプとしている。

前照燈(前照燈)およびフォグランプ日語フォグランプにはHID日語ディスチャージヘッドランプ後部標識燈日語尾灯(尾燈)には發光二極管が使用されている[14]。前照燈および尾燈の配置は521系3次車に準じている。側窓は225系と同様のレイアウトで3枚構成とされ、下降窓+大型固定窓+下降窓で構成されている[15]

転落防止幌に関しては、舞子駅で起きた乗客転落死亡事故日語舞子駅を踏まえて、従來車で取り付けられていた中間車同士の連結面だけでなく先頭車両同士の連結の場合も考慮し、運転台側面に先頭車間転落防止幌が取り付けられている。

車體のカラーリングについては、広島出身の榮久庵憲司の主宰する「GK設計集團」にデザインの依頼を行い、アーバンネットワークとは違った広島らしいデザインが検討された[16][17]。その結果、シンボルカラーとして広島県木である「もみじ」や廣島東洋鯉魚嚴島神社大鳥居にちなみ、親しみやすさを感じさせる赤を採用[16]。カラーリングの配置もアーバンネットワークで見られる橫帯主體ではなく、車體端部に縦方向の赤太線を配すことで、2・3両が基本となる編成の短さを強調した[16]。側窓下には赤細帯を配している[18]。また、前面貫通扉と側面車端部には「JRシティネットワーク広島」のロゴと新たに制定された愛稱「Red Wing」のロゴマークが張り付けられている[9][18]

外面の路線牌には新たにフルカラーLEDを採用し、従來では分けられていた列車種別と行先表示を一體化させている。2016年の広島東洋カープのリーグ優勝日語2016年の日本プロ野球時には、優勝記念として優勝決定翌日の9月11日から一週間の期間限定で、普通列車に限り列車種別表示部分に球団マスコットの「カープ坊や日語カープ坊や」のLED表示が行われている[19]。これは特別に設定したものではなく、元々「カープ坊や」表示の設定が用意されていたといい、優勝を機に初めて表示をすることになった[17]。なお、2016年は日本シリーズ日語2016年の日本シリーズ期間中も表示されたほか、2017年もリーグ優勝決定翌日の9月19日より「カープ坊や」が表示されている[20][注 4]

主要機器

321系や225系などで採用された、1車両中に動力台車と付隨台車を1台ずつ配置し運転に必要な機器類を1両にまとめて搭載する動車組動車と呼ばれる考え方を基本とし、すべての車両が電動車となっている。そのため、全車両に車両制御裝置[注 6]を搭載することを基本とし、クモハ227形には集電裝置および空気圧縮機を追加している。

221系以降の設計思想を引き継ぎ、1 - 3位側(海寄り)に空制部品関係を、2 - 4位側(山寄り)に電気部品関係を集中的に配置する[21]

電源・制御機器

車両制御裝置日語主変換装置は WPC15A と呼稱され、東芝および三菱電機が製造を擔當する[22]牽引電動機を制御する主迴路部と補機類の電源となる補助電源部(補助電源裝置)が一體化したユニットで、絕緣柵雙極電晶體半導體器件を使用した2レベル電圧形PWMインバータである[23]。主迴路部はインバータ1基で2基の電動機を制御する、いわゆる1C2M構成のVVVFインバータを搭載する。これに対し補助電源部は三相交流 440 V、75 kVA の容量を有しており[23]、主迴路部と同じくIGBTを用いた2レベル電圧形PWMインバータをCVCF制御し、他車の車両制御裝置の補助電源部と並列運転を行うことで故障時の編成全體での冗長性を確保する設計である[21]

空気圧縮機は、除濕裝置と一體化した低騒音型スクリュー式 WMH3098-WRC1600 をクモハ227形に搭載する[23]。スクリュー式空気圧縮機は223系2000番台以降などでの採用実績がある。

集電裝置はシングルアーム型パンタグラフ WPS28E が採用され、クモハ227形後位寄りに1基搭載する[23]。バネ上昇式・空気下降式であり、上昇検知裝置および電磁カギ外し裝置を備える[23]。破損時の落下防止を目的として、パンタグラフ枠の上下に礙子を配置して貫通ボルトで固定する貫通礙子を用いたほか、大容量カーボンすり板を採用する[24]。なお、第二パンタグラフは準備工事とされている[25]が、1000番台の一部は設置されている[26]

電動機鼠籠式電動機 WMT106A が採用され、各車両に2基搭載する[23]。センサレスベクトル制御を採用し、1時間定格出力は 270 kW に増強されている[23]

空調裝置日語エア・コンディショナーは、新鮮外気導入機能を備えた集約分散式日語集約分散式冷房装置である WAU708B を屋根上に1両あたり2台搭載しており、容量は 20,000 kcal/h 以上である[23]

車両情報システムとして、JR西日本321系電力動車組JR西日本225系電力動車組で実績のあるデジタル転送裝置を採用している。基幹伝送速度を10Mbpsから100Mbpsに向上させ、編成內で二重系構成とすることで、將來のさまざまなニーズにもソフトで対応することが可能なシステムとなっている[21]

車両異常挙動検知システム日語車両異常挙動検知システムを裝備しており、各車の下部に搭載されている車両制御裝置の脇にはその表示燈箱が裝備されている[23]

台車

轉向架は、車體と同様に川崎重工業および近畿車輌が製造を擔當する[22]。メンテナンス性の向上および部品共通化の観點から、225系や321系などで実績のある軸箱支持裝置が軸梁式のボルスタレス台車日語ボルスタレス台車である[27]。牽引裝置は1本リンク式である[13]。車體のロール方向の剛性向上のため、空気ばね間距離を 2,000 mmに拡大し、空気ばね高さを925 mmに低減させた設計は225系や321系と同等である[21]。さらに、空気ばねの自動高さ調整裝置の高さ調整棒には、動物などと接觸した際の保護ガードを設けることで信頼性の向上を図っている[21]。軸箱と台車枠との間に軸ダンパが裝備されているが、ヨーダンパは準備工事としている。クモハ227形とモハ226形の場合は前位寄りに付隨台車、後位寄りに電動台車を裝着している[9]。クモハ226形の場合はその逆である[9]

電動台車は WDT63B と呼稱され、基礎ブレーキは踏面ユニットブレーキである[23]。付隨台車は中間車(モハ226形)が WTR246F 、先頭車(クモハ227形・クモハ226形)が WTR246G と呼稱され、基礎ブレーキは踏面ユニットブレーキ+1軸2枚のディスクブレーキである[23]。加えて、WTR246G にはバネ式駐車ブレーキが備えられている[23]

合成制輪子を使用し[13]、制輪子・ブレーキライニング着脫のワンタッチ化、ワンタッチカプラ化された空気ホースを採用する[27]。また、特定の編成にはフランジ塗油裝置を取り付けている[24]

ブレーキ

321系以來の標準システムとなる、再生制動併用電気指令式空気ブレーキ日語電気指令式ブレーキ方式を採用する[24]。常用ブレーキ、非常ブレーキ、抑速ブレーキ、耐雪ブレーキおよび直通予備ブレーキを備えるが、非常ブレーキに関しては設計最高速度が120km/hであることから、増圧機能を有している[24]。なお、抑速ブレーキは40km/h以上で動作する[22]

ブレーキ制御裝置 WC114 は各車両に2基搭載し、台車ごとに個別制御を行う。これにより故障時の冗長性を高めたほか、裝置自體を各台車直近に配置することで空気配管を簡素化、応答性も向上させている。

運転台

 
グラスコックピット構造の運転台。

運転台計器盤は計器類と表示燈を廃し、タッチパネルの液晶モニターに表示する玻璃駕駛艙構造の計器盤設定器を運転台正面に2台と右側そで部に1台を採用している[28]。JR西日本の在來線車両では當形式が初採用である[注 7]主幹制御器日語マスター・コントローラーは、221系以來実績のあるブレーキとマスコンが別々の橫軸ツインレバー型日語マスター・コントローラー WMC107 を搭載する[13]。力行ノッチは5段、常用ブレーキは7段。また、抑速ブレーキを裝備している[25]。運転台周りの基本的な割り付けは225系に準じているが、運転台高さは225系より100mm低い200mmとしている[24]

前面ガラスには飛散防止フィルムが貼り付けられている[28]雨刷は運転士側に予備を含めて2本、助士側に1本、貫通扉に1本の計4本を裝備する。貫通扉ワイパーに関しては、複數編成連結時における旅客通りぬけ時の接觸を防ぐため、貫通扉上部のカバー內にワイパーを収める構造とした[14]

その他裝備

車鈎は、中間連結部は胴受けおよび元空気溜め(MR)引通し付き半永久連結器を、先頭車運転台寄りの連結器は電気連結器・自動解結裝置付き密着連結器を採用する[22][13]

保安裝置は ATS-SW2 のほか、車両にデータベースを登録する新保安システム D-TAS(舊稱 ATS-DW) を初めて搭載しており[注 8]、ATS-P は準備工事とされている[22]。先頭車の運転台寄り(クモハ227形前位寄りおよびクモハ226形後位寄り)の下部にはドア誤扱い防止用のホーム検知センサーが取り付けられている。警笛は、空気笛であるAW-2、AW-5のほか、ミュージックホーンが先頭車両床下に搭載されている[29][30]

出入り口付近にワンマン運転時の入口・出口を表示する出入口表示器は準備工事とされている[31][32]

車內

thumb|「広島らしさ」をイメージした赤色を基調としたモケットの転換クロスシート 基本構造は都市網絡地區で運用されている223系・225系と同じシートピッチ 910 mm の転換クロスシート日語鉄道車両の座席が扉間に5列(扉橫は固定式)、車端部(運転台およびトイレ設置部を除く)にロングシート日語鉄道車両の座席、出入口付近には収納式の補助席日語鉄道車両の座席が設置されている。座席のモケット日語モケットは「広島らしさ」をイメージした赤色を基調としたものを使用している。

車內照明は發光二極管を採用して省エネルギー化の推進を図った。LEDの光を一旦天井面に均一に照らしてから、その反射により室內を照らす間接照明式とすることで、LED照明特有のぎらつきや影を低減させている[9]

つり革日語つり革手すり日語手摺は大型化され、緊急時につかまりやすく考慮されており、オレンジ色に変更されている。また、手すりの端部を曲線化することにより、乗客が手すりに衝突した時でも衝撃力が集中しないように配慮されている。

バリアフリー新法日語高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の施行により、車椅子スペース日語車椅子スペースを先頭車(編成で2箇所)に設置するほか、クモハ226形に設けられるトイレ日語列車便所輪椅対応の大型洋式トイレとなった。客用ドアの室內側には黃色のラインを追加し、鴨居部には扉開閉予告燈を2燈設置している。ドアエンジン日語自動ドアは直動空気式である WTK131 を採用し、新たに開発された戸締め力弱め機能および戸挾み検知機構を備える[23]ドアチャイム日語ドアチャイムは223系・225系と同じものだが、本系列は半自動時にもドアチャイムが鳴るようになっている。

車內案內表示裝置は223系1000番台以降と同様のLED1行タイプのものが、乗降扉の上に1両あたり3箇所の千鳥狀に配置されている。

形式

2両編成用・3両編成用で番台區分等は行われず、3両編成用は1-、2両編成用は65-の車番が割り當てられ、同番同士で編成が組まれる[33]

クモハ227形 (Mc)
上り向き控制車動車組動車。前位寄りに運転台、3位寄りに車椅子スペースを備え、車両制御裝置、蓄電池、空気圧縮機、集電裝置などを搭載する。
クモハ226形 (M'c)
下り向き制御電動車。1位寄りに車椅子スペース、2位寄りに身障者対応トイレ日語列車便所、後位寄りに運転台を備え、車両制御裝置、蓄電池などを搭載する。
モハ226形 (M')
中間電動車。車両制御裝置、蓄電池などを搭載する。
編成表[21]
編成番號
←福山方向
徳山・あき亀山方向→
A編成 形式
クモハ227
-0
(Mc)
 
モハ226
-0
(M')
 
クモハ226
-0
(M'c)
搭載機器 Cont, CP Cont Cont
車両重量(t) 40.2 37.1 40.5
40.6[注 9]
S編成 形式
クモハ227
-0
(Mc)
 
クモハ226
-0
(M'c)
 
搭載機器 Cont, CP Cont
車両重量(t) 40.2 40.5
40.6[注 9]
  • Cont:車両制御裝置、CP:空気圧縮機

1000番台

Template:鉄道車両

 
クモハ227-1005 車內

和歌山線櫻井線(萬葉まほろば線)と紀勢本線の一部で運用している日本國鐵105系電聯車117系日語国鉄117系電車の置換を目的として投入される番台區分で、近畿圏へは初投入となる。2018年3月7日に2019年春のダイヤ改正から導入することが発表され[34]、2019年3月16日から運転を開始した[35]。同年9月末までに2両編成28本(計56両)を投入し[36] 、既存車両を全て置き換えた。

カラーリングは近畿エリアの車両デザインを継承し、奈良と和歌山エリアに共通する文化・歴史・自然の奧深さを表現した緑色が配されている[37]。塗色以外の外観は基本番台とほぼ同一だが、前照燈とフォグランプがHIDからLEDに変更されている[38]

編成記號は以下の3通りである。

  • SD編成:霜取り用第2パンタグラフ裝備・セラミック噴射裝置非裝備[35]
  • SR編成:霜取り用第2パンタグラフ・セラミック噴射裝置ともに非裝備[39]
  • SS編成:霜取り用第2パンタグラフ非裝備・セラミック噴射裝置裝備

主要機器

車両制御裝置はTemplate:要出典範囲東芝(東芝インフラシステムズ日語東芝インフラシステムズ)が製造を擔當しており[40]、車両制御裝置の主迴路VVVFインバータ裝置で使用される半導體素子は、0番台のSi-IGBT素子に変わり、碳化矽-金屬氧化物半導體場效電晶體素子に変更。主電動機も高効率、省メンテナンス、低騒音の全閉式かご形三相誘導電動機(出力220kW)に変更された。このため、基本番台に存在した主電動機の冷卻風取り込み口が省略されている。

1000番台は2023年度に和歌山線で導入予定の移動閉塞「車上主體列車制御システム日語車上主体列車制御システム」に対応しており、無線式ATCの車上裝置が搭載されることになっている[41]

車內

車內は0番台と異なり、ラッシュ時等の利用狀況を考慮してJR西日本323系電力動車組と同様のオールロングシートとなっている。JR西日本が設計・新造した近郊形電車は一貫して転換クロスシートが採用されていたが、オールロングシートになるのは本番台が初めてとなる[注 10]。編成あたりの定員は267人[35]ICOCA対応の車載型IC改札機が設置され、全扉橫に入場(乗車用)用IC改札機と現金収受対応のための整理券発行機が[38]、運転台背面と運賃箱に出場(降車)用IC改札機が設置される[35]。IC改札機は105系・117系の置き換えが完了する予定の2020年春をめどに運用開始する予定である[42]。このほか、きのくに線での運用もされるため、JR西日本225系電力動車組等に設置された津波避難用はしごや非常燈などが裝備される[35]。各車両の前部と後部には客室狀況確認カメラが設置されており、編成全體で計4ヵ所すべてのカメラの映像を、運転台に設置されているモニターで確認することができる(ただし、録畫はされない)[35]

運用

0番台

2017年(平成29年)10月時點で3両編成(A編成)42本 (A01-42) と、2両編成(S編成)16本 (S01-16) の158両が下関総合車両所日語下関総合車両所広島支所に配置されており[43]、山陽本線福山車站 (日本) - 德山站間と呉線・可部線の全線で運用されている。

2014年10月から2015年3月上旬にかけて31両(A01 - A11・S01・S02編成)が新製され[43]2015年(平成27年)3月14日のダイヤ改正で吳線(「安芸路ライナー日語安芸路ライナー」が中心)および山陽本線糸崎駅日語糸崎駅 - 岩國站(一部由宇駅日語由宇駅[注 11])間で運用を開始。運用開始日にはこの日に開業した新白島車站岩國站でセレモニーが行われた[7]

引き続き同年3月下旬から2016年2月にかけて125両(A12 - A42・S03 - S16編成)が新製され[43]、2015年(平成27年)10月3日の運用修正で可部線全線で[45]営業運転を開始している。

2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で、山陽本線福山車站 (日本) - 糸崎駅間[46]および由宇駅 - 德山站[47]で営業運転を開始している。同時に、山陽本線三原站 (日本) - 岩國駅間及び可部線・呉線では平日晝間時間帯の運用ならびに土休日運転の快速「シティライナー」を227系で統一した(土休日日中の各駅停車は舊型車両での運用あり)[47]

2019年(平成31年)3月16日のダイヤ改正時點で広島地區への投入が完了し、広島地區(山陽線三原駅 - 岩國駅間および呉線・可部線全線)の車両が227系に統一される[48]。2019年2月にS41編成とS42編成が近畿車輛を出場したことにより、全106編成が出そろった[49]

1000番台

2018年9月3日に川崎重工兵庫工場をSD01・SD02編成が出場し、9月8日に吹田総合車両所日語吹田総合車両所で報道公開され[35][37]、9月10日に同車両所日根野支所新在家派出所日語吹田総合車両所まで回送された[50]

その後、2018年11月8日にSD03・SD04・SD05編成[51]、同年12月6日にSD06・SD07・SD08編成[52]、同年12月20日にSR01・SR02・SR03編成[39]、2019年2月21日にSR04・SR05編成[53]がそれぞれ川崎重工兵庫工場を出場し、神戸貨物ターミナル駅日語神戸貨物ターミナル駅に回送された後、山陽本線・東海道本線湖西線にて試運転を行っている。

2019年(平成31年)3月16日のダイヤ改正より、従來117系で運用されていた列車を中心に和歌山線內を運行する列車(五條駅日語五条駅 (奈良県) - 和歌山車站間3往復、橋本站 (和歌山縣) - 和歌山駅間2往復、早朝の和歌山発王寺行き、夕方の王寺発五條行き、五條発高田行き、高田発和歌山行き)ときのくに線和歌山 - 紀伊田辺間、紀勢本線和歌山 - 和歌山市間で運行を開始した[54]。その後も和歌山線・桜井線(萬葉まほろば線)の列車を中心に順次運用を開始し、同年9月30日に2両編成28本(計56両)の投入完了で同線の105系の運用をすべて置き換えた[36]

開発・運用に至るまで

thumb|試験のために入線した223系MA21編成 本系列への採用に先駆けて2012年および2013年JR西日本223系電力動車組により、自動列車停止裝置の実用試験が行われた[55]

運用開始に先立ち、2014年9月から近畿車輛および川崎重工車輛公司より製造された編成が甲種輸送の上、自走で回送されている[56]。広島地區で乗務員訓練に供されるほか、網干総合車両所日語網干総合車両所に貸し出された編成による性能試験が行われている[57][58][59]。これらの車両はいずれも下関総合車両所広島支所(広ヒロ)配屬となっている[60]

2015年3月6日には、新型車両が次世代の広島近郊の公共輸送を支える翼的な役割を擔うこと、前面に取り付けられている転落防止幌が翼を広げたように見えることから、「未來へ羽ばたく赤い翼」を意味する「Red Wing」(レッドウィング)の車両愛稱名を與え[8]、前面、側面、編成間転落防止幌に「Red Wing」のロゴを掲出している。

ラッピング車両

2019年2月24日より、A33編成(3両編成)が、「廣島三箭応援ラッピングトレイン」となっている[61][62]。サンフレッチェ広島の応援ラッピングトレインそのものは2017年[63]・2018年[64]に続く3代目だが、それまでの2本は115系が用いられており、227系に実施されるのはこれが初めて。

同年3月24日より、A27編成(3両編成)が、「廣島東洋鯉魚応援ラッピング」となっている[65]

腳註

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注釈

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  1. ^ 柴聯車ではJR西日本管內のほぼ全域に導入されたキハ120形日語JR西日本キハ120形気動車藝備線に投入されている。
  2. ^ 愛稱の制定には、當時JR西日本の社員で、同社硬式野球部日語JR西日本硬式野球部員でもあった高野圭佑千葉羅德海洋阪神虎)が攜わっていた。[1]
  3. ^ 合わせて、広島地區に導入された路線記號カラーデザインについても同時受賞している[10][11]
  4. ^ 岡山支社日語西日本旅客鉄道岡山支社福山列車區日語せとうち地域鉄道部の乗務員が擔當する福山車站 (日本) - 糸崎駅日語糸崎駅間の普通列車では、擔當乗務員により時折カープ坊やを表示せず、通常の「普通 Local」(路線記號・ラインカラーなし)で運転した例もあった(乗務員によっては広島支社管內同様に表示していた)。
  5. ^ 遅れて導入した岡山支社管內の路線記號とラインカラーには対応していないため、福山駅 - 糸崎駅間運転の普通列車ではラインカラーと路線記號を表示していない。
  6. ^ 變頻器(VVVF制御裝置)と補助電源用インバータ日語静止形インバータ (SIV) を一體化したもの。
  7. ^ 新幹線では新幹線N700系電聯車新幹線E7/W7系電力動車組で新造時から、新幹線300系電力動車組新幹線500系電聯車新幹線700系電聯車東海道新幹線列車自動控制系統化に伴う改造で先に採用されている。
  8. ^ ただし、運用開始時點では地上設備が未整備のため當面は使用されず、車體にも ATS-DW が搭載されている旨の表記がない。
  9. ^ 9.0 9.1 塗油器を搭載した車両。
  10. ^ なお、JR西日本の近郊形でのロングシートは本形式の0番台や521系、223系5500番台の車端部で採用例がある。
  11. ^ 広島駅 - 岩國駅間で運用される1日11往復のうち2往復が由宇駅まで運行する[44]

出典

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參考文獻

専門記事
鉄道ファン
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鉄道ジャーナル
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レイルマガジン

関連項目

外部リンク

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